緑風

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クス、タブ、アラカシ、スダジイ、モミジなど種々雑多な大木が梢を連ねる森の中から、少し開けた道へ出て一休みするハンナです。今の森の中は芽吹いてきた木々の緑が鮮やかで、木漏れ日も透明な緑色の光のように見え、森の中にあるものがみな新緑の明るい緑色に染まりそうです。視線を下に向ければ、道の端や土手ではシダの仲間、ヤブジラミ、ドクダミなど日陰を好む植物の芽がいたるところから顔を見せ、涼しそうに風に揺れています。そんな木立の中を吹き抜けてくる爽やかな風は散歩で汗ばんだ肌に心地よく、ハンナならずとも腰を下ろしてしばらく吹かれていたくなります。これから梅雨に入るまでの森の中は、木立の間を抜けて風が運んでくる森の匂いや葉擦れの音、それに日毎に濃さを増していく新緑を楽しむのに絶好の季節です。

ハマヒルガオが咲きだした

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この頃海辺へ行っても整備された公園ばかりを訪れていたので、一昨日は護岸工事が施され消波ブロックが設置してあり自然海岸とはいえないものの、人の手があまり入っていない海岸でララとハンナを遊ばせました。しばらく訪れていない間に、砂浜ではハマヒルガオの葉が一面に広がり、ピンクの花が咲き始めていました。まだほとんどが蕾の状態なので、あと一週間もすればピンクの絨毯を敷いたような華やかさで砂浜が覆われそうです。あたりの砂の上を見て歩くと、コウボウムギ、コウボウシバ、イヌクグ、ハマボウフウなども新しい芽をふき、コマツヨイグサの黄色の花もちらほらと咲いていました。頭上では何羽もツバメが舞うようになり、海辺もすっかり初夏の様相を見せてきました。

同じようにケーキを見ても・・・

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毎月一度、ケーキ屋さんからそのときどきの行事や食材に合わせて作ったケーキが届きます。そのケーキが届くと、ララとハンナは箱から漏れて漂ってくるよい匂いに感づき、いつ食べるのだろうと期待に胸をふくらませて待っています。写真は、今月も届いたケーキを夕食後のデザートに食べようと冷蔵庫から取り出したところ、すぐにそれと気づき目を輝かせてケーキが入った箱を注視するララです。人の食べ物には全く興味がなく、ケーキを見ても飄々とした様子で後ろのソファーに座っている小次郎との表情の差が面白かったので撮影してみました。

ブラックベリーの花

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二日ほど前から、庭のフェンスに絡ませたブラックベリーが一つ二つと花を咲かせ始めました。それが今日は朝からたくさんの薄紫色の花を一斉に開き、ヒラタアブやハナアブ、ハナムグリなどの昆虫を呼んでいます。庭にブラックベリーの花が咲くのは今年で20年目になりますが、以前は庭仕事もこまめにして手入れしていたので株が増えて、毎日食べきれないほどの実ができたため、ジャムやシロップ漬けも作っていました。しかし、この数年は庭仕事や花作りも全くしなくなり、邪魔になった枝を払うくらいで手入れもせずに放置したような状態が続いていました。それでも、季節になると全盛期の三分の一ほどながら花をつけ実もつけています。花の付き具合を見ると、今年も何度か収穫できるくらいの実はできそうです。

森の散歩

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新緑が濃さを増して、森の中を歩くと体が鮮やかな緑色に染まりそうな季節になってきました。木漏れ日に照らされる苔も青々として艶やかさを増し、その上を歩くとスポンジの上を歩くようなやわらかさが足裏へ伝わってきます。クスをはじめとする常緑樹の落ち葉が積もった小道の脇では、いろいろな種類のシダが和毛に包まれてゼンマイのように巻いていた芽を伸ばし、明るい色の葉を広げ始めました。薮の所々ではツツジの花も新緑に彩を添えています。頭上に重なる枝の間からはキビタキやカラ類の囀りも響き、森の中は、今一年で一番生き生きとした様子を見せてくれる季節です。この頃は、ララとハンナを連れてそんな森の奥を散策することが多くなりました。

何かいるよ!

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森の中で頭上の枝に何かの気配を感じたらしく、目を凝らして一点を見るララとハンナです。亡くなったルナもそうでしたが、ララも1年ほど前から野山で何か生き物を見つけると、こんな調子で立ち止まりじっと注視しては私の顔を見るようになり、ハンナも最近になってときどき同じような行動をとるようになりました。そんなときには、ほとんどの場合視線の先に野鳥がいることが多いので、野鳥の写真を撮影する私の助けになります。ただ、これまでにもたまにですが、ルナやララがそんな様子を見せても、私には何も見えないことがありました。私も人の気配や生き物の気配を感じ取ることはそれほど鈍いわけではないと思っているのですが、やはり嗅覚や聴覚に優れた動物にはかなわないのでしょう。昨日もララとハンナはそれほど高い枝を見ていたわけではないのに、私にはその見つめる先には枝の重なり以外何も見えませんでした。

ハリエンジュの花

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公園の中では、ニセアカシアとも呼ばれるハリエンジュの花が盛りを迎えています。マメ科独特の形をした白い花が大きな房になって枝のあちこちで重そうに垂れ下がっています。写真のハリエンジュは樹高15mほどの大きな木なので香りはよく分かりませんが、もっと丈の低い木の枝に咲く花の近くへ行くとよい香りが漂ってきます。そんな香りを漂わせている花房には、ミツバチやハナアブなどたくさんの昆虫が集まって蜜や花粉を集めていました。よい蜂蜜が採れる花の一つなので蜜の量も多く、虫たちもそれをよく知っていろいろな種類が集まってくるのでしょう。ここしばらくは、ハリエンジュの白い花と薄紫色のフジの花が新緑に映えて、公園の雑木林を彩ります。

どこへ行ったんだろう?

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一昨日の夜半から昨日の午前中にかけて降った強い雨もお昼頃にはあがり、明るい日差しが差してきたので、地面が乾いてきた午後遅くになって公園へ散歩に向かいました。雑木林の中はまだ地面が乾かず、ところによっては崖から湧き出た水に流されてきた泥がたまったところもありましたが、それでも濡れることが嫌いなララも元気に歩いてきました。ただ、はね上げた水でお腹が濡れると気持ちが悪そうな様子で歩みが遅くなり、速歩で歩く私とハンナから遅れてついてきました。写真は、曲がりくねった遊歩道で遅れてしまったため、急に雑木林の木立の中へ入った私たちの姿を見失い、どこへ行ったんだろう、といった表情をして立ち止まり私たちを探すララです。この後呼んでやると私たちを見つけ、尾を振って走ってきました。

スズメだ!

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冬の間、庭へやってくるキジバトのために、毎日リビングルームの東側の窓下にパン屑や残ったご飯、草の実、お菓子のかけらなどを置いておきました。すると、キジバトはもちろんのこと、アオジやカワラヒワ、ハクセキレイ、ヒヨドリなどがやってきていましたが、春が兆してきたころからスズメがやってくるようになりました。最近では家の周りで見ることができなくなっていたスズメなので、嬉しくなって餌が途切れることのないように置いておいたところ、当初は時たまの来訪だったものが、この10日ほどは毎日複数でやってくるようになりました。どこか古い家並が残っているあたりか、数百m離れた所にあるお寺からでもやってきているのでしょう。毎朝賑やかな声や羽音を響かせるため、マリーや小次郎も写真のように声がするたびに窓の下で餌を探すスズメを興味深そうに見ています。

爽やかな風

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昨日も最高気温は25℃を少し超えて夏日にはなったものの、一昨日ほどの暑さは感じませんでした。ことに散歩に出かけた海辺の公園では、少々強めながら涼しく感じる爽やかな風が吹き渡り、ララもハンナも木陰の遊歩道を気持ちよさそうに軽い足取りで歩いていました。少しだけ立ち寄ったドッグランでも、この頃では暑さに参って木陰で座り込むことが多かったのに、昨日はほかのイヌと遊ぶことができました。写真は、園内を散歩中にシロツメクサが咲き広がった芝生の上で休憩するララとハンナです。今日は昨日よりさらに気温が下がり、お昼近くになっても全く暑さを感じず散歩をするには最適の気温なのに、お天気が崩れたことが残念です。