
私が野鳥観察をしているフィールドでは、よくケリを見ることができたのですが、3年ほど前から数が減ってきたように感じていたところ、この夏は特に個体数が減りました。ことに、毎年初夏に見られる雛の姿を一度も目にすることができませんでした。以前は、田が広がったフィールドや干潮時に干潟が現れるフィールドを訪れると、10羽、20羽という群れがいくつも見られました。春から初夏にかけては田の畦や土手のあちこちでたくさんの番が営巣し、近寄ると激しく威嚇されたものです。何が原因かは、現時点ではよくわかりませんが、昔のように農薬が原因である可能性は低いと考えられるので、考えられる一番の原因は気温の高さかもしれません。数年前のように、たくさんの個体が群がっている状態に戻ってほしいと考えながらケリを探して田の中を歩いた夏でした。