
秋の日差しが木漏れ日となって揺れる雑木林の林縁で、一株の小さなノコンギクの花が咲いていました。今夏は公園の整備で草刈りが頻繁に行われ芽を出すそばから遊歩道脇や林床の草は刈り取られてしまったため、ノコンギクが例年のように群れ固まったり草丈を伸ばして咲いている様子を見ることができません。私が毎年楽しみにしている駐車場脇で薄紫の花を秋風に揺らして咲く一叢のノコンギクも、今年はわずか10cmほどの茎が数本伸びてその先で小さな花が数輪寂しく咲いています。写真のノコンギクは最近の草刈りで刈り取られることを免れたらしく、1本だけながら30cmほどに伸びた茎を伸ばし、その先に10輪ほどの花をつけて頼りなげな様子で秋風に揺れていました。先日記述したツリガネニンジンもそうですが、ノコンギクやアザミなど秋の風情を漂わせる野草は刈り取らず残しておけないものかと残念に思います。