九月尽に

P1010002  メル.JPGPB220070.JPG
今日で9月が終わります。9月末日すなわち九月尽は、ネコのメルの命日です。我が家ではイヌを始めいろいろな動物は飼ってきましたが、祖母と母がネコ嫌いだったため、ネコだけは一度も飼ったことがありませんでした。それが、三日ほど勝手口に座って家へ入れてほしいと鳴いていた子ネコを、妻が見かねて招き入れたことがネコを飼うことになったきっかけになりました。以後は家族の一員として、遅れて家族となったアメリカンコッカースパニエルのサラやルナとも、またネコのクロとも仲良く暮らしていつもペットたちの中心となり、ネコ嫌いが一転してネコ好きになってしまった母にもかわいがられて、毎日楽しく暮らしていました。ところが、残念なことにネコ白血病を発病し、16年前の今日、小次郎を拾って4日目に、小次郎と入れ替わるような形で7年余というネコとしては短い一生を終えてしまいました。今でもメルの姿やしぐさは、家族の記憶の中に鮮明に残っていて、何かにつけて話題になっています。今日の写真は命日に因んで、2002年の秋に撮った、リビングルームで家族を見渡しているメルと同じ場所でサラと寛いでいるメルの2枚の画像を掲載してみました。

ユウゲショウの花

DSC_1586.JPG
夜明け間近に公園の雑木林の林縁を歩いていると、メヒシバやイヌタデの草むらの中からユウゲショウが茎を伸ばし、一輪の花を咲かせていました。ここから数百m離れた草はらでは一昨年からユウゲショウが見られるようになっていましたが、公園の中ではこれまでこの花を見たことがありませんでした。夏の初めにユウゲショウが咲いていた草はらが見通せる斜面なので、そこで採餌していた野鳥が運んできた種子が発芽したのかもしれません。小さな花ですが、鮮やかな色彩が全く見られない薄暗い木陰でピンクの花はよく目立っていました。

マテバシイの実が落ちる季節

DSC_1441.JPG
今年も公園の池の端をめぐる小道に、マテバシイの実がたくさん落ちて転がるようになりました。実が大きいうえに枝には鈴なりになっていて、風で枝が揺れたり野鳥が羽ばたいたりすると、音を立ててたくさんの実が落ちてきます。この実が降るように落ちる季節にこの道を歩くと、突然落ちてくる実が頭や背中に当たるたびに足を止めて頭上を仰いだり落ちてきた実の匂いを嗅ぎ、いったい何が落ちて来たんだ、と不思議そうな表情をしていたルナやララの姿を思い出します。今朝もマテバシイの木の下を歩いていると、数羽のヒヨドリが騒いだ途端に十数個の実が落ちてきました。そのうちのいくつかが背中に当たったため足を止めて枝を仰ぎ見ているハンナの様子を見て、元気にこの道を歩いていた頃のルナやララの姿が浮かんできました。写真は、実が転がる小道を歩くハンナです。

ツユクサ

DSC_1623.JPG
夜が明けたフィールドの中を歩いていると、葉にたくさんの朝露を置いてツユクサの花が群れ咲いていました。それにしてもこの花の青は本当にきれいな色をしています。特に咲いたばかりの花が朝露を含んでいる様子は、思わず見とれてしまいます。万葉の昔から日本人には親しまれ、和歌や俳句にもよく詠まれてきた草花ですが、私も子供のころから夏の野山で遊んでいる傍らによく咲いていた花なので、白い紙やシャツに擦り付けて遊んだこともあるなじみ深い花です。9月も残すところわずかとなり、夏の間あちこちの草むらの中で群れ咲いていて目を楽しませてくれたこの花も、そろそろ見られなくなる季節がやってきます。

遅い開花

DSC_1574.JPG
公園の中や、いつも野鳥観察をしているフィールドの中で、ヒガンバナがたくさん咲きました。このあたりでは、例年お彼岸の入り頃にはたくさん咲き揃うのですが、今年は多くがお中日あたりから咲き始めました。今日も何か所かの群生地を見てきたところ、開いた花弁に朝露を載せて朝風に揺れている花の間には、まだこれから蕾を開こうとする株がたくさんありました。今年の開花は、私が知っている限りでは一番遅い開花ではないかと思われます。この夏の異常な暑さが影響しているのかもしれません。写真は、公園の土手に咲いたヒガンバナと写った今朝のハンナです。

ウスバキトンボ

DSC_1452.JPG
日の出前でまだ薄暗い公園の果樹コーナーの中をハンナと歩いていると、目の前をトンボが飛びました。夜露でまだ翅が湿っているのか少々頼りなさげな飛び方で辺りを飛び回ると、近くのナシの木の枝にとまりました。木々が込み合っていてたくさんの枝が広がりトンボを見る機会は少ない場所だったので、どんなトンボだろうと種類を確かめるためとまったトンボに望遠レンズを向けたところ、ウスバキトンボでした。この公園では、シオカラトンボをはじめコシアキトンボ、アキアカネ、ギンヤンマなどはよく見かけますが、ウスバキトンボを見ることはほとんどないので、どこか遠くから飛んできたのかもしれません。寒さには弱いトンボなので、これを見ることができるのもあとひと月くらいの間でしょう。

たくさん褒められたね

DSC_1548.JPG 
暑さが厳しい夏の間は、公園の散歩は夜明け前にしていましたが、昨日は久しぶりに夕方5時過ぎに訪れてみました。すると、夜明け前では会う人もいなかった遊歩道にはたくさんの人の姿がありました。その中にはイヌ好きな人もたくさんあり、ハンナは何度も声をかけてもらいました。その中でも池の端で出会った家族連れらしい人たちからは呼びとめられて遊んでもらい、おとなしく穏やかでいい子だとか、優しい表情をしているとか、信じられないくらい指示に従ってよく言葉を理解しているとか、5人の人たちから口々に褒められたくさん撫でてもらっていました。優しくしてもらってハンナも嬉しかったのか、5人が立ち去って行かれてからも近くのベンチに上がって満足そうに尾を振っていました。朝ほど気温は低くなくて少々暑そうにしていたものの、ハンナにとっては楽しい散歩だったようです。

16年

2006.09.28 009.jpg
今日で小次郎が我が家へやって来て満16年が経ちました。2006年の今日、駐車場へ車をとめた妻が、車の前の茂みで大きな声で鳴いている子猫を見つけました。夜9時過ぎで暗かったため、懐中電灯の光をたよりに拾い上げると、まだ生後数日しかたっていない掌に入ってしまうほどの小さな子猫でした。ちょうどネコ用のミルクがあったのでそれをスポイトで飲ませると嫌がりもせずよく飲み、お腹が膨れると眠っていきました。排便は自力ではできない状態だったため、小便は時間を見計らって温かいお湯の中でさすって出してやり、大便は一日おきに動物病院の手を煩わせました。一番大変だったのは、2時間おきに与えるミルクでしたが、それでも半月もするとやわらかくしたキャットフードを食べ始め、以後は病気をすることもなく順調に成長してくれました。16歳と、我が家で飼ったペットの中ではマリーを抜いて一番の長寿になりましたが、まだまだ大きな声を出して元気です。そんな小次郎を見ながら、この状態が少しでも長く続いてほしいと願っている最近です。写真は、保護して2日後に撮影した小次郎です。

昨日の夕日

DSC_1510.JPG
昨日の海辺の散歩で見た、西の山に沈んでいこうとする夕日です。涼しい風が吹き渡り、天頂付近には巻積雲が流れて秋らしくなった空が広がる昨夕の海辺は、日曜日だったこともありいつもよりたくさんの人出がありました。散歩をする人、子供を遊ばせている家族、若い男女の二人連れ、楽器を奏でる人たちなど、様々な人が階段状になった堤防の上や砂浜に見られましたが、夕日が空を鮮やかな色に染めて沈んでいく数分間は、ほとんどの人が西の空を見ていました。私とハンナも、雲の色が鮮やかさを失い辺りに夕闇が立ち込めるまで堤防に腰を下ろし、刻々変化していく空の色や海の色を楽しんでのんびりと過ごした休日の夕暮れ時でした。

気持ちのいい風が吹いていた

DSC_1158.JPG
9月も残すところあと数日となり、日の暮れが早くなってきました。夏の初めには午後7時を回ってもまだ明るかったのに、この頃では日没時間も午後6時前になり、日が落ちるとみるみるうちに夕闇が広がってきます。今日は夕暮れ時に海辺を歩いてきましたが、傾いた夕日が西の山際に近づくころには涼しい風が吹き渡り、暑がりのハンナも海から吹いてくる風を受けて、刻々と夕闇が濃くなってくる波打ち際を気持ちよさそうに歩いていました。写真は、街灯がともり出したのでそろそろ車に戻ろうとしたところ、まだ海辺を離れたくなさそうにしていたハンナです。暑い夏の間は散歩をすることを嫌がって、少しでも早く車に戻りたがっていたことを思うと大変な違いです。これからは日を追うごとに涼しさが増してくるので、ハンナにとっては嬉しい季節です。